2月に入り、毎日、お一人はギックリ腰で来院されるという状況が続いています。「ギックリ腰の原因」と言えば、日ごろの姿勢や重い物を無理に持つなどの、物理的な腰へのストレスを思い浮かべる方もいらっしゃると思います。
しかし、最近の研究により、上に書いた物理的な要因に加えて、社会的要因つまり心理的ストレスや痛みにたいるす強い不安や恐れが、引き金となることが分かってきました。
東京大学の松平特任教授らの研究で、次のような心理的要因が、ギックリ腰の引き金になりやすいことが分かっています。
●職場の人間関係のストレスが強い
●仕事の満足度が低い
●働き甲斐が低い
●人間関係におけるストレスが強い
●不安や抑うつの状態がある など
また、松平先生は、次のようにも述べています。
「骨がずれている」「あなたの椎間板は傷んですり減っている」といった言葉が患者さんの恐怖心を掻き立て、行動を制限してしまっていることも往々にしてあるのです。スムーズな回復・軽快のためにも、医療者が適切な知識提供を行い、患者さんが不安や恐怖のない状態で、楽観的に痛みと向き合える環境を整えるよう心掛けることが大切です。
(詳細はこちらです→「ストレスとぎっくり腰の関係」)